海外情勢 2016 10 16

書名 兵頭二十八の防衛白書
著者 兵頭二十八(ひょうどう にそはち)  草思社

 不思議な本である。
なぜか世界各国の情勢が詳しく書いてあります。
 一瞬、「外交白書か」と思いましたが、
やはり「防衛白書」でした。
 もちろん、軍事関係の本でも、
外交関係の記事はあります。
 しかし、たいていは、
アメリカ、中国、ロシア、欧州、
そして、核弾頭ミサイルの開発を続ける北朝鮮について書いてあるだけです。
 一方、この本では、
シリア、イエメン、スーダン、フィリピン、パキスタン、
スリランカ、バングラディシュなど、
中小の国の軍事情勢まで記述があります。
 多くの人は、そういう中小の国まで書く必要はないのではないかと思うでしょうが、
軍事学には、いや世界平和を維持するには、
中小の国に注目する必要があるのです。
 人類の歴史を振り返れば、
中小の国で起こった紛争が、
やがて、大国を巻き込んで、
大きな戦争になってしまった事例があるのです。
だからこそ、中小の国で起こっている紛争は、要注意です。
 さて、興味深いところを引用しましょう。
フィリピン大統領のドゥアルテは、市長時代に、
1990年代の腐りきった犯罪環境を撲滅すると公約し、それを実行した。
方法は奇抜だった。
犯人を犯行現場で射殺してしまうのだ。
 これによって、犯人の逮捕後に、
有力弁護士や賄賂の力で、
凶悪犯人が釈放されてしまうという「それまでのパターン」が消滅した。
(引用、以上)



























































































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